インターネットで急成長している、オンラインゲームや映像、音楽の配信などのコンテンツ配信サービス。これらのサービスを提供するプロバイダには、Web
中心の一般企業とは異なり双方向性や遅延の最小限化が前提となりますし、ビジネスの成長に柔軟に対応できる拡張性が不可欠です。安定したサービスを続けられる信頼性や十分な帯域も必要です。これらの条件をクリアして、セガのネットワーク戦略事業部に選ばれたのが、フォーステンの
E300でした。
| 課 題 | 対 策 |
| コンテンツ・プロバイダに求められる 大量データの双方向通信。 |
BGP 対応と豊富な導入実績。 |
| 十分なパフォーマンスとセキュリティ。 | 3CPU アーキテクチャにより、クラス最高の レジリアンシとセキュリティを実現。 |
| 限られたスペースを有効活用できるポートの集約性と拡張性。 | シャーシ当たり最大 288 個のギガビットイーサネットポートまたは 48 個の 10 ギガビットイーサネット ポートを搭載できる拡張性。 |
セガの創業は 1951(昭和26)年。1960 年には国産初のジュークボックスを開発し、1965年にはアミューズメント施設の運営を開始しています。そのセガ(SEGA)の社名は、「SERVICE」と「GAMES」という単語の、頭2文字である“SE”と“GA”を結合して誕生したものです。
セガはその名のとおり、ゲームやアミューズメントを日本文化にまで引き上げ、業界のリーディングカンパニーとして大きく貢献しています。同社ではオンラインゲームにもいち早く着目し、パソコンが MS-DOS の時代、低速な通信環境下の頃からさまざまなゲームを提供してきました。
「やはりブロードバンドと常時接続のサービス開始が、オンラインゲームの突破口となりました。私たちもお客様の期待に応えるべく、既存ゲームの移植や新規ゲームの開発を本格化させました」と、同社
ネットワーク戦略事業部 ネットワーク運用部 阿形 佳美 氏は振り返ります。
そして、ネットワーク機能を持つドリームキャスト上で RPG 「ファンタシースターオンライン」が大ヒット。後に、これは 、PC、ゲームキューブ、Xbox にも移植されることになります。根強いファンに支えられ、発売以来
5 周年を迎え、ますます魅力が増しています。
また、アーケードで大ヒットしたゲームのオンライン対応版「ダービーオーナーズクラブ オンライン」もサービスされています。競走馬育成シミュレーションゲームで、自分の競走馬を調教し、レースで優勝を目指します。全国のゲームセンターで多くのファンを熱狂させ、さらにオンライン化することで、自由度の高いゲームとなりました。
オンラインゲームが注目されるにつれ、セガでも新たな戦略が打ち出されます。「コンシューマ向け(家庭用)ネットワークタイトルについてネットワーク戦略が見直され、コストダウンのために設備の集約を目指すことになりました」と、阿形 氏は語ります。
それぞれにサービスを提供していたサイトも統合し、一元管理していくことになりました。そこで、設備を集約するにあたってコンシューマ向けネットワークインフラの構築を担当したのが、阿形 氏と同社 ネットワーク戦略事業部 ネットワーク運用部 高崎 仁宏 氏でした。
同社では都内のデータセンターを拠点に、新たなネットワークインフラの構築にとりかかります。ここで課題となったのが、ルーティングプロトコルでした。「通常の企業であれば、ホームページ上からサービスを提供する程度なので、ISP
にまかせても問題ありません。しかし、我々のようなゲームコンテンツでは、サーバーとエンド・ユーザーの通信に安定した品質が必要となります。従って、必要に応じて海外に強い
ISP を選ぶなど、接続先を戦略的に選べる点からも、必要なのが BGP への対応でした」と、阿形 氏は語ります。
オンラインゲームや映像配信のようなコンテンツ・プロバイダの多くは同様の課題を抱え、セガはその実験にも積極的に取り組んでいます。「覚えてしまえば簡単でしょうが、最初の頃はサポートの方に詳しく教えられながら、試行錯誤を重ねていました」と、高崎
氏も振り返ります。
オフラインでは、1/60秒でコマが切り替わります。これとほとんど同等の品質がオンラインゲームにも求められ、システムの中核となるルータにも厳しい条件が挙げられました。
まず前提として BGP 対応であること。次に将来のビジネス拡大に対応できる拡張性。当初から最大数のアクセスを想定した設備を用意するのではなく、サービスの成長に柔軟に追随できる拡張性が必要です。そして、ポートの集約性。データセンターを借りているので、限られたスペースで大容量のルーティング能力が求められます。
「シンプルな構成にできることも重要です。シンプルであればそれだけ管理がしやすくなり、トラブルも少なくなります」と、高崎 氏は強調します。こうして、これらの条件をクリアして選ばれたのがフォーステンの
E300でした。
「これらの条件のほかに卓越したコストパフォーマンスもポイントとなりました。いくら高品質な通信が求められるとはいえ、無尽蔵に投資できません。その点、フォーステンの
E300は我々の求めるものにジャストフィットしていたといえるでしょう」と、阿形氏は E300を認めます。
ISP 側とはマルチホームで接続し、E300 を経てサーバールームのサーバーに接続されています。「E300 は操作性も優れており、快適に作業できました。そして当初の目的どおり、これ以上シンプルにはできないというほど、単純な構成に仕上げることができました」と高崎
氏は満足げに語ります。
「制御、スイッチング、ルーティング、それぞれに専用の CPU を割り当てる、フォーステンの 3CPU アーキテクチャにより、一時的な負荷の急増に耐え、安定したサービスを提供できるようになっています。また、ポート単位のアクセスリストにより、DDoS
に強い構造となっており、セキュリティ面にも不安がありません。リプレースで前機種と比較できればいいのでしょうが、今回は新規構築のため、そうもできません。期待したとおりのパフォーマンスで、今日もしっかり働いているという感じです」と、高崎
氏は E300 の安定したルーティング機能を認めます。
「RF Online」が2005年10月から正式サービスを開始しています。独特の世界観やシステムで、早くもマニアの間では大きな反響を呼んでいます。
日本文化の一端となったゲームですが、オンラインではまだ実験段階だといいます。「まだビジネスモデルとして確立されたとはいい難く模索の段階です。我々も、ネットワーク戦略事業部の一員として、オンラインゲームに限らず新たな可能性に挑戦していこうと考えています。そのためにも今回のインフラには期待しています」と、阿形氏はこれからの抱負を語ります。フォーステンの
E300 が、セガのネットワーク戦略を強力に支えています。
